Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme
こんなにかさにかかった長広舌を弄してはいますが、自分を金で買収しようとしたところをみると、銭形平次が怖ろしくなったことは事実で、恐らく平次の今までに握った証拠の数々は、この男とこの男の仲間を、窮地に追い込んでいるのかもわかりません。
「どっこい、そういったところで、自惚れちゃいけない。憚りながら斑組の首領、江戸の岡っ引が怖いわけじゃない。唯うるさい思いをせずに、自分の仕事を運べば、その方が楽なだけのことだ」
「――」
「商談がまとまらなきゃ、ハイ左様ならと別れてしまえばそれっきりだ。が、なア、銭形の親分、俺と親分は敵同士に生れたわけでも何んでもない」
「――」
「お互いに怪我のないように、折合って行けるものなら行こうじゃないか」
この曲者、斑組の首領と称するひょっとこの面の男は、強気なことをいいながら、妙に銭形平次に絡みついて離れないのです。
扉の上、屋根の下の、マスガタにへばりついて、これだけ口の利けるのは、余っ程身軽なものか、体術の妙を得たものでなければなりません。
身体は至って小さく、強靱ではあるが、決して逞しさはなく、ひょっとこの面に豆絞りの手拭、至って粗末な半纒に、浅葱の股引、素足が小さいのも、妙に気になります。