Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

最後の賽の目

「何が違う。今となって、自分の罪を免れようと、悪あがきをするのは卑怯だぞ」

平次はそれを押しもどします。

「親分は何んにも知らないんだ、――近江屋半兵衛を殺したのは如何にもこの私だ。定吉に手伝わせて、磔刑にしたのは、ありゃ親の怨みを思い知らせるためだ」

「親の怨み?」

「親分、聴いておくれ。私は斑組六人男の首領大橋伝中の娘なのだよ」

「何?」

それは思いもよらぬ言葉でした。ツイ先刻は大橋伝中の女房だといった女が、一刻も経たないうちに、大橋伝中の娘になってしまったのです。

「私の父親の大橋伝中は、宇津の谷峠で盗った、尾州の御用金一万二千両を、江戸へ運び込んで間もなく、近江屋半兵衛に騙し討ちにされ、それから小頭の半兵衛は、六人組の首領のような顔をして、明石一座にいる私を無理に引取って、世間体は姪ということにいいこしらえ、実は自分の妾にしようと牙を磨いたのだよ」

「――」

「朝から晩まで付けまわされて、うるさくてかなわないから、小僧の定吉と相談して殺してしまったが、――それがどうしたのだえ、親分」

「――」

「それっきり事が済んで、仲間で盗み溜めた金を頒けて、足を洗えば無事だったものを、番頭の宇八が私を口説きまわして、頼みもしないのに余計な細工をし、私に一万二千両の金を一人占めさせるつもりで定五郎とお里を殺してしまったのは、とんだ