Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme
謎
「親分、到頭やられましたよ」
悄気返った八五郎の報告を、平次は穏やかに聴いて、こういうのです。
「そんなことだろうと思ったよ。相手は義理も意地もないんだ――心配することはない。こうなれば容赦はしない、日の暮れるまでに一万両の小判を尋ね当てて相手の鼻を明かしてやろう」
謎
銭形平次がこれだけ戦闘的なことをいうのは、全く珍らしいことでした。相手の卑怯さと悪どさに、よくよく腹をすえ兼ねたのでしょう。
が、一度存分なことをいうと、それを反芻するように、暫らく深沈と考え込むのは、やはり放言癖におぼれない銭形平次でした。
「親分、何んとか恰好をつけて下さいよ。これだけバカにされれば、沢山じゃありませんか」
八五郎はまだ紛々としております。癇癪のやり場に困っているのでしょう。畳ざわりも荒々しく、柱をたたいたり、げんこを振りまわしたり、少しもジッとしておりません。
「静かにしてくれ、おれは今詰手を考えているんだ」
平次は冷たい火鉢の前にあぐらをかくと、好きな煙草を一服、煙を鉄拐仙人のポーズで天井へ吹いて、沁々とした淋しさを満喫するのでした。
「将棋ですか、それとも碁ですか、親分」