Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme
「怒るなよ八、おれともあろうものもツイ今まであのひょっとこが五郎八とは気がつかなかったんだ」
「ヘエ」
「ひょっとこの男が五重の塔でおれたちにからかっているころ、五郎八は両国の小屋にいるとばかり思い込んでいたのだ」
「――」
「ところが、ここへ来て死骸を見ると、この通り五郎八は女物の半纒へ片袖だけ通している――五郎八は小柄で華奢だから、女物の半纒を着てもたいして可笑しくない――どころか、とんだ似合って、これに吹流しに手拭でも冠せると、意気な年増姿になるだろう」
「?」
「あの日昼少し過ぎ――未刻(二時)過ぎとかいったな、五郎八の女房のお六が、両国の小屋の裏から出て、一人で帰ったと路地の前の呑み屋でお前は聴いて来たはずだ」
「ヘエ」
「お六は顔半面の大火傷を隠すので、外へ出ると何時でも手拭を吹流しに冠っているともいった――あの時呑み屋でお六と見たのは、五郎八だったに違いあるまい」
「?」
「五郎八は女房の半纒を羽織って、手拭を吹流しに冠って、裏木戸からソッと出て、おれたちを呼んで置いた谷中の五重の塔へ急いだのだ、そして女房のお六は、亭主の五郎八になり済して、頭痛がするとかなんとかいって、楽屋に人眼を避けていたことだろう」