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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

八五郎は何んか自分のことのように、斑組首領と名乗る曲者の自慢をするのです。

「驚くよ、お前への附合いにだって驚かなくちゃ、――それからどうした」

「八丁堀が煮えくり返って、築地が煮えこぼれて」

「おれの真似をするなよ」

「兎も角も、今日中にこっちの腹もきめて置きたいから、平次をつれて来い――とこれは笹野の旦那の声色ですよ」

「よし、こうなりゃおれが相手になってやろう」

「ヘッ、そう来なくちゃ」

八五郎はすっかりうれしくなってしまいました。それから支度をして、平次と八五郎が八丁堀組屋敷の、笹野新三郎の、役宅に着いたのはもう夕景。

「平次か、御苦労であったな」

若いが南北町奉行四十六騎の与力の中でも、第一番の利け者といわれた笹野新三郎は、緊張しきったうちにも、愛想よく平次を迎えました。

「大層厄介なことが起りましたそうで」

平次は敷居際に膝をそろえました。

「まアこっちへ入るがよい、八五郎も一緒か、――よしよし、大方のことは八五郎から聴いたことだろう。斑組の生き残りが、何人あるのか知らないが、全く骨を折らせるな」

「そのことで御座います」

平次は膝を進めました。大名の下屋敷ほどの贅をするのが、当時の八丁堀与力でしたが、笹野新三郎はさすがに清廉で鳴らした人だけに、その座右の調度や生活様式も、貧乏御家人、小旗本とたいした違いはあり