Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme
「ああなるほど」
「雁字がらめにして葛籠の中に入れられながら綺麗に縄抜けの芸当をやらかして、赤い長襦袢一枚の姿で、お客様にニッコリ笑って見せたお栄だ。お前の掛けた縄なんか抜けるのは、お茶の子さいさいだよ」
「チェッ」
「舌打ちなんかしたって追ッつくものか。縄抜けの芸人を縛るには、縛りようがあったんだ――まア宜いや、ここで講釈をしても始まるまい」
平次は八五郎を慰めながら、足で派手な座布団を引寄せます。
「済みません。親分」
ポリポリと小鬢を掻きながら、その前に蹲る八五郎。
「仕方があるまいよ。あの女は下っ腹に毛のない代物だ、俺が縛っても逃げられたかも知れないよ」
「ところで、親分」
「何んだ八、大層改まって」
「お栄は本当に斑組の首領で、四人殺しの下手人でしょうか」
八五郎にはまだそれが呑込めなかったのです。
「斑組の首領かどうか、それこそ太股でも見なきゃわかるまいが、半兵衛、定五郎、宇八、お里のうち、三人までは確かにあの女が手を貸して殺しているよ」
「ヘエ、すると外にも、あの女の相棒があったんで――」
「気がつかないか、――あの小僧の定吉、あれがお栄の相棒だったのさ。