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Japanische Klassiker mit Furigana

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なるとひちょう

鳴門秘帖(三)

吉川 英治

Lesen Sie 鳴門秘帖(三) (なるとひちょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 261.216 Zeichen · 521 Bildschirme

Aozora Bunko

宗理の店の研物台帳から、ちゃんと洗いあげてあるンだから、いい遁れはかなわねえ。あの双腰を、てめえいったいどこへ届けてやったのか、まず、それからひとつ訊こうじゃねえか」

「……おれに訊いたって無駄だからよしてくれ、源次は口が固いと見込まれて、親方から固く頼まれてしたこと、代官所へショッ曳かれたって、算盤ゴザへ坐らせられたって、決して口を開きゃしねエから」

「ふん……面白い」

と、あざ笑って、

「てめえがそういう男なら、眼八の釘抜き根性も、いっそう脂がのってくるというもンだ。腕によりをかけても、その口を開かしてやるから見ていろいッ。おうッ、吐かさねえか」

ブランと提げていた縄の端で、荷馬の尻をなぐるように、いきなり二ツ三ツ源次の頬を見舞った。

「さッ、申し上げちまえッ。あの双腰を誰に届けてやった! いや、その届け主は読めている、場所をいえ、隠れ場所を!」

「そんなことまでおれは知らねえ」

「ナニ、知らねえ!」

「知らねえ! おらあ、そんな深いことまで知っちゃいねえ」

「甘く見るなッ」とまたひとつ、鉛玉をビュッとうならせて、源次の顔に血を吹かせた。

「ア痛ッ……」

「いてえか!」