Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
吉野へ!
竹原入道は仰せかしこみ、その準備にとりかかった。
この頃楠木正成のもとより、
「千早に城を築く以前に、赤坂の城を奪回仕り、関東方の胆を寒からしむる所存」
という、痛快な報知がもたらされた。
さらに吉野の衆徒からも、また高野の衆徒からも、
「宮方へ加担」
という報知が来た。
「着々事が運んで行く」
宮家は悦喜しましました。
そうして宮家御自身には、一挙に京都へ征め上り、両六波羅を滅ぼそうものと、よりより軍備あそばされた。
しかし、この頃宮家の御心を、すこしく暗くする出来事が起こった。
熊野の定遍が狡智をもって立てた、例の立て札が功を奏し、吉野十八郷の荘司のうちに、武家方に加担し宮方を裏切り、この身に害を加えようとする者が、幾人か現われたことであって、玉置の荘司や芋ヶ瀬の荘司は、それに疑がいなさそうであった。
(油断は出来ない)
と、おぼしめした。
まめまめしく仕えていた竹原入道の息子、左源太、右源次の二人の若者が、この頃ほとんど館にいつかず、どこへ行くのか外出ばかりし、時々帰って来るかと思うと、宮家の御眼を避けるようにするのも、御心にかかってならなかった。