Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

それでもわたしはいく

それでも私は行く

織田 作之助

Lesen Sie それでも私は行く (それでもわたしはいく) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.708 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

「のせる……? あはは……。京洛日報の社長はわしの友人じゃよ」

小郷は依然として、参らなかった。

「この男は世の中に怖いものがないのであろうか」

弓子はピシャリと小郷の顔を撲りたい衝動を感じながら、

「それから、もう一つ投書が来てるんですが……」

「あはは……小郷虎吉ついに投書欄の人気者になったか」

「投書の内容は、実は……」

居並ぶ芸者や舞妓の顔を、素早く見廻して、弓子はズバリと言った。

「――実は、奥様のことなんですが……」

「家内……?」

と、さすがにきき返した。

「はア」

「家内がどうした……?」

「…………」

わざと黙っていた。

そして、おもむろに煙草に火をつけると、弓子は、

「一寸ここでは……」

申し上げられないと、含みを持たせた。

「あはは……」

もう小郷は笑い声を立てて、

「――浮気でもしとるというのか。あはは……、それなら丁度都合がよい。そろそろ追い出して、新しいのに変えようと思っていたところだ」

そして急に起ち上ると、

「――どうだ、皆んなホールへ行かんか。相馬君、君も一緒にどうだ」

「ええ、お伴しますわ」

弓子はしめたッと思った。

そして小郷や芸者のあとについて、先斗町の路地をぬけ、三条河原町のキャバレー歌舞伎へついて行った。