Japanische Klassiker mit Furigana
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それでもわたしはいく
それでも私は行く
織田 作之助
Lesen Sie それでも私は行く (それでもわたしはいく) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.708 Zeichen · 181 Bildschirme
翌朝小田は眼をさますと、まず新聞に飛びついた。
「京極の殺人事件!
犯人は美貌の女掏摸か?
犯行を自白す!」
こんな見出しが出ていた。
小田は急いで記事に眼を通した。
その記事によれば、弓子は小郷を殺して、財布を奪ったということになっていた。
「こりゃおかしいぞ」
小田は警察署へかけつけて、司法主任に面会を求めた。
「弓子が自白したって本当ですか」
「ええ」
「殺してから、財布を奪ったというんですね」
「しかし、このノートには……」
と、小田はまたノートを見せて、
「――弓子はダンスホールで踊っている時、小郷から財布を掏ったとありますよ」
「なるほど、しかしこの話は、あなたが弓子自身の口からきいて、書いたのでしょう」
「そうです」
すると、司法主任はにやりと笑って、
「弓子が自分の口で語ったことが、全部本当だとは限らないでしょう」
「えっ……?」
「例えば、弓子は犯行を計画していたとしますね。とすれば、財布は殺す前に掏って置いたと思わせて置く方が、有利じゃないでしょうか」
「いや、そこまで考えて、嘘を言ったとは思えませんよ」
と、小田は強い口調で言った。
八
「しかし、とにかく弓子は自白してるんですからね。