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Japanische Klassiker mit Furigana

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それでもわたしはいく

それでも私は行く

織田 作之助

Lesen Sie それでも私は行く (それでもわたしはいく) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.708 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

三

折角何だから……」

貰って置きなさいと、「そろばん屋」の人は本を包んでくれた。

「今の方、どなたですか」

「さあ知りませんが……。ただ電話をお貸ししただけで……」

「そうですか……」

鶴雄は一寸ためらいながら、本の包みを受け取って、出て行きかけたが、何を思い出したか、急に戻って来て、

「電話貸してくれませんか」

と言った。

三

「もしもし、山吹先生のお宅でいらっしゃいますか」

「はあ、左様でございます」

「僕、三高文三丙の梶鶴雄ですが、先生御在宅でしょうか」

「只今、世界文学社の方へ参っておりますが……」

「そうですか」

と鶴雄はちょっと考えて、

「――それでは、世界文学社の方へ参ることに致します――。あ、もしもし、世界文学社ってどこでしょうか」

「寺町通りの錦ビルの四階だったと思いますが」

「はあ、錦ビルですね。――どうもありがとうございました」

鶴雄は電話を切ると、やがてそろばん屋を出て、三条通りを寺町の方へ歩いて行った。

鶴雄が山吹教授に電話を掛けることを思いついたのは、山吹教授の訳した「アメリカとは何ぞや」の本を見つけたためだったが、実に鶴雄は、学校が休暇になる前、山吹教授に、