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Japanische Klassiker mit Furigana

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スウィスにっき

スウィス日記

辻村 伊助

Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme

Aozora Bunko

の方に近いクーロアールを登ってゆく、まるで蟻でも匍って行くように。

いくら登っても雪ばかりで右へ、右へと、岩に距てられた路をとって、――左側はなお更急に鐫ぐれているので、――もう足下になったシュレック・フィルンから、三時間半も登って、やっといくらか岩の表われた、山稜に近い急斜まで来た。この間には、ふりかえって朝日にきらめく山々を、撮影するために二、三度立ち休みしただけで、ろくに足を動かす余地もない急なクーロアールには、ゆっくりと腰を下ろすような場所は少しも無い。

岩角にはまだ氷が下っている。私達は手袋をはずして、いよいよ岩登りをはじめた。洞穴のようにえぐれた窓の左を目がけて、雪の急斜に飛び出した岩の鼻にしがみつくと、ロープを出来るだけ延ばして、ヘッスラーが這いずってゆくのを、ただ見ていてもはらはらする、随分きわどい岩登りをやって、もうアレトの上に出そうなものだと思ったが、尾根は牙のような岩ばかりで、その西側の岩壁にかじりついて、登ったり降りたりするので、尾根の向う側はまだ見ることが出来ない。

岩壁の下は、深い底の方から、雪の急斜になって、手をゆるめればそれっきりだ、壁を這いずり上って、岩の上に出ると、又その岩と云うのがギザギザに欠けているから、石は落ち易いし手がかりはなし、両手を拡げて、蝙蝠みたいに岩に