Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
ザッテルの直下で、遅れたカリッシュ君の一行を待ち合わしたが、きりが無いから御先きに御免を蒙って、ユンクフラウ・フィルンの上をまっしぐらに辷りだした。粉雪が帽子や手袋に凍りついて、三人とも樹氷のように真白だ、距離は長し、傾斜はあまり急でなく、危険も大してないから、ここは恐らく欧洲第一のシー・フェルトであろう。小屋の下まで辷りつづけに辷って、例のテレースで小屋の連中や見物にブラボーを叫ばせたのが、午後一時二十分、あまり早かったんでガイド連も驚いていた。然しそれは理由があることで、私は二人のガイドの間に縛られているから、先登のシュトイリさえ早く歩けば、それだけ時間は縮小するわけで、あえて健脚たると如何とを問わない。もっとも時々ふりかえって休みましょうかなんて聞くけれど、やすむのは癪だから「うん頂上へ着いてから」と、いつでも答えることにしていた、人間の足に遅速はそう大してあるもんじゃない、休まなければ早く着くのは自然の理である。
四十分ばかりたつと、カリッシュ君の一行がやって来た。これも随分早かったそうだ。改めて昼飯を食い、改めてワインを飲んだ。同君は、明日アレッチ・グレッチャーを下って、ドライエックホルン Dreieckhorn の直下から右にグローセル・アレッチ・グレッチャーを登って、エゴン・フォン・シュタイゲル