Japanische Klassiker mit Furigana
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まんようしゅうか
万葉秀歌
斎藤 茂吉
Lesen Sie 万葉秀歌 (まんようしゅうか) von 斎藤 茂吉 (さいとうもきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.820 Zeichen · 427 Bildschirme
湯原王の事は審でないが、志貴皇子の第二子で光仁天皇の御兄弟であろう。日本後紀に、「延暦廿四年十一月(中略)壱志濃王薨、田原天皇之孫、湯原親王之第二子」云々とある。「夏実」は吉野川の一部で、宮滝の上流約十町にある。今菜摘と称している。(土屋氏に新説ある。)
一首の意は、吉野にある夏実の川淵に鴨が鳴いている。山のかげの静かなところだ、というので、これは現に鴨の泳いでいるのを見て作ったものであろう。結句の、「山かげにして」は、鴨の泳いでいる夏実の淀淵の説明だが、結果から云えば一首に響く大切な句で、作者の感慨が此処にこもり、意味は場処の説明でも、一首全体の声調からいえばもはや単なる説明ではなくなっている。こういう結句の効果については、前出の人麿の歌(巻三・二五四)の処でも説明した。此歌は従来叙景歌の極致として取扱われたが、いかにもそういうところがある。ただ佳作と評価する結論のうちに、抒情詩としての声調という点を抜きにしてはならぬのである。また此歌の有名になったのは、一面に万葉調の歌の中では分かり好いためだということもある。一首の中に、「なる」の音が二つもあり、加行の音の多いのなども分析すれば分析し得るところである。