Japanische Klassiker mit Furigana
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ごべんのつばき
五瓣の椿
山本 周五郎
Lesen Sie 五瓣の椿 (ごべんのつばき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 149.721 Zeichen · 296 Bildschirme
とおしのは続けた、「そうすれば、おまさちゃんも吟味にかけられるでしょう、だから、いまのうちにあたしからはなれてもらいたいと思ったし、たとえこのうちにいたとしても、なんにも知らなければ罪にはならないわ、あんたに話せないのもこういうわけがあるのよ」
「ほかにどうにか」とおまさは声をふるわせて云った、「どうにかすることはできないんでしょうか」
おしのは静かにかぶりを振った、「おまさちゃんがあたしだとしても、きっとこうしずにはいられないだろうと思うの、――こんなことが、二度と世の中に起こらないようにと祈るだけだわ」
おまさの喉に嗚咽がこみあげて来た。
「これを取ってちょうだい」とおしのは金包みを押しやった、「うちへ帰って、いい人と祝言をし、あたしの分まで仕合せになっておくれ、じゃあ着替えをしましょう」
着替えが済むと、おまさが駕籠を迎えにいった。
「お供をしてもいいでしょうか」
おしのは黙ってかぶりを振り、頭巾をかぶって部屋から出た。
師走十九日にしては暖かい日の昏れがたで、風のない空には、橙色に染まった大きな雲があり、街はその反映で、きみの悪いほど明るく夕焼けていたが、駕籠が「船市」