Japanische Klassiker mit Furigana
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かめんのきょうふおう
仮面の恐怖王/電人M
江戸川 乱歩
Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme
」
「どれ、見せてごらん。」
こんどは中村君が望遠鏡にとりついて、のぞきこみました。
「あっ、ほんとだ。おい、あいつ火星人にちがいないよ。どうして地球へやってきたんだろう。あっ、展望台の屋根におりた。タコのようにはっている。おやっ、どっかへ見えなくなったよ。展望台の屋根から、もぐりこんだのかもしれない。」
あの怪物が大ぜいの見物のいる展望台に、あらわれたら、たちまち大さわぎになるはずです。ところが、そんなさわぎは、すこしも起こらなかったのです。いったい怪物は、どこにかくれてしまったのでしょう。
ふしぎなことに、この東京タワーの火星人を見たものは、広い東京に、三少年のほかには、だれもなかったのです。遠くからは、望遠鏡でなければ見えませんし、近くでは、大きな展望台がじゃまになって、その真上の怪物を見ることができなかったのです。そして、ちょうどそのとき、望遠鏡で東京タワーを見ていたのは、三少年だけだったのでしょう。
このできごとは、すこしもさわぎにならないで、すんでしまいました。三人は中村君のおとうさんに、それを知らせましたが、おとうさんは、あまりへんてこなことだものですから、きみたちは、まぼろしでも見たんだろうといって相手にしてくださらないのでした。