Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
第一、そんなところに行って取引きするだけの勇気がない。時たま隣近所の知人に逢った。そうするとそれらの人々は皆、叔母の家の「まわし者」のような気がした。私の心は鼬のように全く怯えきっていた。いっそのことドブの中にでも投げ捨ててしまおうかとさえ私は考えた。
右往左往しているうちに時間は駆け足で進んで行った。もう四時にも近いであろう。日はだんだんと傾いて行った。早く帰らねばならない。「何をしていた、何かまた買い食いでもしていたろう」こう言ってまた叱られるだろう。
村々のおかみさん達が、物々交換のように、品物を持って行っては金にかえ、それでまた必要なものを買っているのを私は知っていた。私もそれをやればいいのだ。だがそれがなかなかできなかった。一つには私にもやはり見栄があるから。今一つには、そうしていることを誰か知った人に見つけられて祖母に告げ口されたらどうしようという心配があったから。
が、もう時間がなかった。絶体絶命だと私は考えた。そこで私は、ありったけの勇気を出して、おかみさん達のやっている当り前のことをやって見ようと決心した。
ふと気がついて見ると、私は今、知合いの鮮人のおかみさんのやっている飲食店の前に立っていた。