Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
はたでそれをきいていると、なるほど母も可哀相だと思わぬではないが、しかし私の朝鮮における苦しみなどとは比べものにもならない。しかも、私がこうして何一つその苦しみを訴えもせぬのにどうして母はこんなにも愚痴っぽいのであろうと思っていやにもなる。あの暗い陰惨な地獄から遁れて来てやっと一息ついたと思っている私が、またしてもこうした暗い話をきかされるとは私はもう耐えきれぬ重荷をそれに感じないではいられない。
そこで私は、せっかく久し振りで会ったのではあるが、そんな話は聴くのも厭なので、つい祖母や母の脇から遁れ出る。だが、それでは私はどこへ行こう。大家――叔父の家――に行って長居すれば祖父母の感情にさわる、といって円光寺に行っても母と円光寺との関係上ばつがわるい。そうした私は、家に帰って来る早々、またしても安住するに足る落ち着き場所を持たぬ自分を発見しなければならないのであった。
そんなわけで私はただ村の辻をぶらぶらと歩いてまわってばかりいた。するとある日、多分村に帰ってから四、五日経った頃だったろう、ぼんやりと大家の門口に立っていると、以前の学校友達が二、三人、籠を背負って鎌をもって登って来た。