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Japanische Klassiker mit Furigana

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なにがわたしをこうさせたか

何が私をこうさせたか

金子 ふみ子

Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme

Aozora Bunko

もじもじしながら、私は質種を出して金の融通を頼んだ。番頭は小うるさそうにしていたが、私の顔をじろじろと眺めながら言った。

「へえ……どなたかの紹介でもお持ちでしょうか。手前共の方では初めてのお方とは取引きを致しませんのですが……」

「いいえ、紹介は別にもっていませんが、私の住居はすぐそこですから、何なら、ちょっと見届けて下さってもいいんですが……」

だが、番頭はもう私を相手にはしなかった。面倒臭さそうに、帳簿に目を落したまま答えた。

「ええ、ですけど、どうも規則として紹介のない方のは頂くわけに参りませんので……」

仕方なく私はすごすごと帰った。そして今度は、何か売るものがないかと考えて、行李の中をひっくりかえしてみた。

新聞店にいた頃、古本屋で一円五十銭で買った代数の参考書と、三円いくらした英和辞典とのみが金に代りそうな品物であった。私はそのうち、差し当り必要でない代数の参考書をもって古本屋に行った。私はそれで、少くとも七、八十銭はもらえると思っていた。が、売ってみるとそれはたった二十銭でしかなかった。――その後私は、同じ古本屋で、その本が一円七十銭という札を貼られているのを見て恨めしかった。