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Japanische Klassiker mit Furigana

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はいくのつくりよう

俳句の作りよう

高浜 虚子

Lesen Sie 俳句の作りよう (はいくのつくりよう) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.854 Zeichen · 91 Bildschirme

Aozora Bunko

と考え、そう思って見るともう湖面の水が一尺も二尺も膨れ上がっているように感じられ、その時去来は、

湖の水まさりけり五月雨

というこの句を得たものであろう、とこう考えるのであります。私はへご鉢の水の増しておるのを見て無造作に「へご鉢の水まさりけり」と申しましたが、去来のは広大な湖水の趣や、降り続く五月雨の趣やにじっと案じ入って、去来の心が湖水のごとく広大に、また五月雨のごとく荘重に引き締められて、だいぶ心の上の鋳冶を経てこの句はできたものと考えられるのであります。

この句は「じっと案じ入って」できた句とも、また「じっと眺め入って」できた句とも申されます。「じっと眺め入る」ということもやがては「じっと案じ入る」ということになるのであって、それを截然と切り離して考えるということはむしろできがたいというのが本当なのです。彼の

尾頭の心もとなき海鼠かな  去来

という句のごときも去来がじっと海鼠の形に眺め入って、いかにもどちらが頭やら尾やら判らぬ妙な形をしたものだと考えてこの句を作ったのでありますが、しかしいくら「じっと眺め入った」にしましても、去来のような落着いた沈んだ心の働きを有しておる人でなかったら、決してこういう重々しい調子の滑稽句はできないだろうと思います。