Japanische Klassiker mit Furigana
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はいくのつくりよう
俳句の作りよう
高浜 虚子
Lesen Sie 俳句の作りよう (はいくのつくりよう) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.854 Zeichen · 91 Bildschirme
五 埋字(一)
それが蕭条としてなおどこかに明るいところのある秋風と共通の感じを持っておるのであります。
生涯に二度ある悔や秋の風
あることについていたく後悔をした時に、ああこの後悔はすでに若い時に一度やったことのあるものであって、これで生涯に二度あることになった、とそういう感じを起すところに秋風の趣を見出したのであります。反言すれば秋風の趣に案じ入っているうちにこの人事に想到したのであります。
我が身に腸無しや秋の風
ふと考えてみると何だか自分の体は腸がないがらん洞のような感じがする、というのであります。
勝ちほこる心の罅や秋の風
私は今まで幾度か他に対する自分の勝利を謳歌しました。しかし勝ち誇るその瞬間の心にはもう罅が入っています。私は秋風の趣をたずねてまたこういうことに想到したのであります。
五 埋字(一)
かりそめにも俳句を作る以上は古人のやらなかった境地に足を踏み入れなければ駄目だ、とこういう議論に私は反対いたしません。けれどもそれは初めただ一生懸命にやっているうちに、自分も予測しなかったほど心眼が明らかになってきて、今までほとんど意識せずにやってきたことがすでに古人の範疇を脱して、一境地をひらいておったというようなのがいいのでありまして、鈍根はいくらやるつもりでかかって何もできないで終るのであります。