Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Lesen Sie 光り合ういのち (ひかりあういのち) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.439 Zeichen · 263 Bildschirme
その白さは暖色ではなく、冷たい玉のような白さであった。私はすれ違った瞬間に、彼女の首すじの美しさがチラと目にしみてしまった。彼女は声を立てては笑わぬであろうと、私は空想した。
「どこの娘だろう?」
私はそれから幾度も同じ所に行って見た。がなかなか出遇うことはできなかった。が或る日私は天寧寺の坂のところでその娘を見つけた。私はとうとう気が咎めながらもその後をつけて行った。一つの茶園に中に入って行った。表札には岸和とあった。家が解ったからまた見られると思った。それから私はよくその茶園のまわりをさまようた。琴の音が聞えていることがあった。あの娘が弾いてるのだなと思った。
しかしどうしようというでもなく、菫の花を見つけて詩集の栞に挟んで置くようなものだった。
ところが或る日思いがけなくその娘が山久の店へ買物に来た。ショールを買いに、通い帳を持った女中をつれて。私はびっくりした。店には伯母が出ていた。店の者が色々品物を拡げて見せるのを、女中を頼るようにソッと何かささやいていた。
「お鶴さん。あんたにはこれがよく似合うよ」
と伯母は娘の名を呼んで、ひとつのショールをあてがって見た。