Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
だが、その一せつなでした。
「また出たかッ」
残ったふたりが叫びざまに抜き払うと同時に、手ができていたのです。よほどの剣道達者、腕に覚えの者たちであったとみえて、ひとりを倒したすぐとあとから、身をひるがえしつつ襲いかかろうとした猛犬をさッと一閃、薙ぎ倒したかと見えるや浴びせ切りに切りすてました。といっしょです。
「ま! クロを仕止めましたな! もうこれまでじゃ、お家にあだなす悪人ばら、村井信濃が娘、田鶴がお相手いたしまする。お覚悟なされませい!」
りんと涼しい叫び声もろとも、懐剣片手にふりかざしながらおどり出たのは、夜目にもそれと知られる二九二十ごろのりりしくも美しい女性でした。
「さあ、出やがったッ。だんな! だんな! 犬使いの下手人が出たんですよ! 何をまごまごしているんですかい。草香流だッ。草香流ですよ!」
「とち狂うなッ。これまで来ても、おめえには善悪がわからねえのかッ。お家にあだなす悪人ばら成敗といまお嬢さんが名のったじゃねえかッ。――田鶴どの! おなごの身にあっぱれでござる! 八丁堀の近藤右門がおすけだちいたしまするぞッ」
叫びざま、ぱっとおどり出すと、おちついているのです。