Japanische Klassiker mit Furigana
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めいきょくけっていばん
名曲決定盤
野村 あらえびす
Lesen Sie 名曲決定盤 (めいきょくけっていばん) von 野村 あらえびす (のむらあらえびす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 344.837 Zeichen · 680 Bildschirme
として、ともかくも、世にも得難きものであったことは、実演を聴いた人のことごとく一致するところであろう。
レコードではその音の美しさが全部そのまま記録されているとは言い難いが、少くとも眼をつぶって三分の一面だけ聴いても、――いや、ほんの二、三小節を聴いただけでも、クライスラーの音は、少しく馴れた人には言い当てることが出来るだろう。クライスラーのヴァイオリンの音というものは、それほど美しく、それほど特色的なものである。
第二に、クライスラーの演奏を価値付けるものは、その曲に対する愛情と、クライスラー自身の人間味である。クライスラーのごとき大家にして、クライスラーのごとく謙虚に見える人は少く、クライスラーのごとく、曲に打ち込んだ愛情を示す人も少い。クライスラーの演奏を聴いていると、業師めかしい、聴いてくれよがしの、ヴァーチュオーソたちに共通の高慢さは少しもなく、極めて落ち着いた平凡な態度で、――叔父さんが得意の一曲を、甥たちにひいて聴かせでもするように――、心ゆくばかり演奏してくれるような気がするのであった。
メンデルスゾーンとベートーヴェンの二つの協奏曲は、当時鎌倉に御滞在の、さる高貴の御方の有難い思し召しで私のコレクションに加わり、第一回の演奏は、主婦の友社で行われた。