Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
やまとこじふうぶつし
大和古寺風物誌
亀井 勝一郎
Lesen Sie 大和古寺風物誌 (やまとこじふうぶつし) von 亀井 勝一郎 (かめいかついちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.647 Zeichen · 215 Bildschirme
信仰は健全な祈りと憧れを失って、漸く狂譟的な迷信に堕しはじめた徴候でもあろうか。意味ありげなその露骨な姿態には、何か陰惨なものさえ感じる。要するに金堂本尊と十二神将群像は私にはグロテスクに思われる。
*
薬師如来は、云うまでもなく衆生の病気平癒を本願の一とする如来であるから、ここにはつねに現世利益の観念が伴う。自分の病を治したいという願いそのものに不純はあるまい。だが願いが極めて実際的なだけ、ともすれば信仰は即刻の効果をめざすようになり易いであろう。即刻の効果はむろん仏自らの慈心の然らしむるところで、我々のあげつらうべき事柄ではない。人間に可能な窮極のことは無私の祈りのみである。しかし願いが実際的なだけ、薬師信仰には我々の「はからい」や霊験誇示が入り易いのだ。眼病平癒すれば仏眼も大きくするなどその一例ではなかろうか。若し平癒しなければ盲目の仏を造顕するつもりだろうか。霊験の有無はひとえに仏心のこととして、これを人為の業にのせて濫りに公示教説せぬのが、信心の床しさであろうに。
飛鳥白鳳天平のわが仏教の黎明期には薬師信仰は極めて盛んであった。