Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠1

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

それから話はまた小声になって、何だか聞き分けられません。暫くあって、

「しからば拙者はこれでお暇を致そう、貴殿もよくよく考えておき召されよ」

芹沢はこう言い捨てて帰るらしいから、お浜もそこを起きようとすると、

「その宇津木兵馬とやらはどこにいる」

立つ芹沢に問いかけたのは竜之助です。

「それは明かされぬ、それを明かしてはあったら少年が返り討ちになる。しかし、御用心御用心」

「うむ――」

竜之助は押返して問うことをしなかったと見えます。

三

「与八さん、わたしはこのお邸で死ぬか、そうでなければこのお邸を逃げ出すよりほかに道がなくなりました」

とうとう我慢がしきれずに、お松は夜業をしている与八のところへ来てホロホロと泣きました。仕事の手を休めて聞いていた与八は、

「逃げ出すがよかんべえ」

突然にこう言い出して、やがてあとをつづけて言うには、

「俺もお前様に力をつけて辛抱するように言ってみたあけれど、どっちにしてもこのお邸は為めになんねえお邸だ、いっそのこと、逃げ出した方がいいだ」

「それでは与八さん、わたしは直ぐにこれから逃げ出しますから誰にも黙っていて……」