Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠1

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

与八が村へ出るのをいやがるのは、前申す通り子供らがヨッパだの拾いっ子だの言って、与八が通るのを見かけていじめるからです。それで水車小屋の中にのみ引込んでいるが、感心なことには、毎朝欠かさず主人弾正の御機嫌伺いに行きます。

「大先生の御機嫌はいいのかい」

女中や雇男が、

「ああ好いよ」

と答えると、にっこりして帰ってしまう。竜之助の父弾正は老年の上、中気をわずらって永らく床に就いています。

竜之助から脅迫されて与八が出て行くと、まもなく万年橋の上から提灯が一つ、巴のように舞って谷底に落ちてゆく。暫くして与八は、一人の女を荒々しく横抱きにして、ハッハッと大息を吐いて、竜之助の前に立っています。与八に抱えられている女は、さっき兄のためと言って竜之助を説きに来た宇津木のお浜であります。

それからまた程経て、河沿いの間道を、たった一人で竜之助が帰る時分に月が出ました。

竜之助が万年橋の詰のところまで来かかると、ふと摺違ったのが六郷下りの筏師とも見える、旅の装いをした男で、振分けの荷を肩に、何か鼻歌をうたいながらやって来ましたが、竜之助の姿を見て、ちょっと驚いたふうで、やがて丁寧に頭を下げて、