Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme
三重、組んでは古里の、
兄弟わが身と回向して、
昼はひとりで遊べども、
日も入相のその頃は、
地獄の鬼が現はれて、
やれ汝等は何をする、
娑婆に残りし父母は、
追善作善のつとめなく、
ただ明け暮れの嘆きには、
むごや悲しや不憫やと、
親のなげきは汝等が、
苦患を受くる種となる、
われを恨むることなかれと、
くろがねの棒をさしのべて、
積みたる塔を押しくづす、
「どうじゃ与八、怖ろしいことではないか。頑是ない子供がやっと積み上げた小石の塔を、鉄の棒を持った鬼が出て来て、みんな突きくずすのじゃ。なあ、これを他人事と思ってはいけないぞ、追善作善のつとめというをせぬ者には、みんな鬼が出て来るじゃ、何をしてもみな成り立たないで、みんなくずれ出すのじゃ。よいか、他人事と思ってはいけないぞ」
「あに他人事と思うべえ、いちいち腹の底まで沁み込むだ、有難え、有難え」
「さあ、その次だ――
その時、能化の地蔵尊、
ゆるぎ出でさせ給ひつつ、
汝等いのち短くて、
冥途の旅に来るなり、
娑婆と冥途は程遠し、
われを冥途の父母と、
思うて明暮れ頼めよと、
幼き者を御ころもの、
もすその中にかき入れて、
哀れみ給ふぞ有難き、
いまだ歩まぬみどり子を、