Japanische Klassiker mit Furigana
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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
Lesen Sie 完本 たぬき汁 (たぬきじる) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.158 Zeichen · 273 Bildschirme
婉美というのはこういう女達を指すのではないかと思う。
中でも崔明洙、韓晶玉というのが、美声の持主であった。内地の芸妓の唄う歌をなんでも唄った。この色と艶と弾力、それをこれほどまでに錬磨した声は、内地の芸妓にも少ないと思った。安来節と白頭山節には感服した。哀調を帯びたアリラン節に魅せられたのは勿論のことである。
尹玉川と白蓮紅の二人は、若くて、そして美人であった。皮膚が練絹のように細かくやわらかであるから、白粉の乗りがいい。爽やかな眼を大きく張って、この二人も明るく唄った。
韓晶玉は、絵筆を色紙の上に揮った。濃淡の墨痕に七賢を描き出したのだが、内地でいえば、いやしい芸妓にもひとしい稼業であるのに、よくもこんな技まで習ったものかなと、驚いたのである。
妓生は芸妓とひとしいというけれど、少しも借金を背負っていないのだ。流行妓になると三、四万から十万円位貯蓄しているという。妓生学校へ入学するには、人物試験と身元調査が厳重に行なわれる。だから下層民の娘は入学できないのである。良家に育ち、厳重な校規の下に教育を受けて卒業すると、そのまま誰に抱えられる訳ではなく、女の一つの立派な職業として旗亭の招きに応じ客に唄と舞を供する。