Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

たぬきじる

完本 たぬき汁

佐藤 垢石

Lesen Sie 完本 たぬき汁 (たぬきじる) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.158 Zeichen · 273 Bildschirme

Aozora Bunko

いつこの世を終わるかも知れないのであるけれど、家に生まれた孫の顔を見ぬうちに死ぬのは残念だ。もし、伜夫妻にゆくさきざきまで子供がいないとすると、佐藤の血統は絶えてしまう。それを考えると気がふさぐ、などと老父はこのごろ毎日愚痴まじりに言っている。そんなわけであるから、兄さん、親孝行のために、なにか子供をこしらえるうまい思案はないでしょうか、と語って妹はしみじみするのであった。

うまい思案といったところで、こればかりは思案のほかの問題だ。私はただ笑って妹の言葉にはなにも答えなかった。すると、ややあって妹は膝をのりだし、兄さん京都の姉はまた妊娠したのだそうです。ところで父とわたしと相談の上、兄さん夫婦には事後承諾を求めることにして、勝手なことをやってしまいました。それは、京都の姉の腹にある子供を、そのまま佐藤の家へ貰ってしまう、という相談をきめたのです。姉夫婦が、こちらの希望を容れてくれれば、その結果を兄さん夫婦に報告して承認を求めればよろしい。もし、兄さん夫婦がこのことに反対であれば、その趣を京都へ言ってやれば、それで済む。他人ではないのであるから、義兄はわたしら父妹の僭越なやり方や、破談のことなど憤りはしないと思いました。