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Japanische Klassiker mit Furigana

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たぬきじる

完本 たぬき汁

佐藤 垢石

Lesen Sie 完本 たぬき汁 (たぬきじる) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.158 Zeichen · 273 Bildschirme

Aozora Bunko

の味を想像して、舌に唾液をからませている。『富士見酒』というのは、糟丘亭が書いた百万塔のひともと草に出ている。百万塔は百家説林のように、各家の随筆を収録したもので文化三年に編粋され、ひともと草はそのうちの一篇であるが、糟丘亭は上条八太郎の筆名だと聞く。

酒の初まれるや、久方のあめつちにも、その名はいみじき物を、ことごとしくにくめり云ふもあれど、おのづから捨てがたき折ともよろづに興をそふるともをかしく、罪ゆるさるる物とも嬉しとも、いきいきしともいへり。この物つくれる事のひろこりゆけば、いづこにすめるも濁れるもあれど、過し慶長四年とや、伊丹なる鴻池の醸を下しそめけるより、この大江戸にわたれるは、ことところ異りて味も薫もになくにぞ、世にもて賞するある。その頃は馬にておくりたるを、いつよりか舟にてあまた積もてくだせる事にはなれる。その国にさへ一二樽残してもてかへり、富士見となん賞しけるとぞ(下略)。

蜀山人の就牘には、

当地は池田伊丹近くて、酒の性猛烈に候。乍去宿酔なし、地酒は調合ものにてあしく候。此間江戸より酒一樽船廻しにて富士を二度見候ゆへ二望嶽と名付置申候。