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Japanische Klassiker mit Furigana

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たぬきじる

完本 たぬき汁

佐藤 垢石

Lesen Sie 完本 たぬき汁 (たぬきじる) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.158 Zeichen · 273 Bildschirme

Aozora Bunko

走った走った。けれど、芒原のところまで走るといつの間にか、真綿をくわえた蜂は何処へ行ったか姿を沒してしまったのである。

これはいかん――だが巣のある方角は分かったのだから、こんどはリレー式で追跡しようということになった。畔道に三十間ばかりずつ間隔を置いて、勢子の四人は立ったのである。そこで、また帰ってきた親蜂に斜酣は真綿をくわえさせた。

一番に立った私から二番の論愚へ、そこへ行った行った、と呼ぶのだ。二番から三番の大妖へ蜂を受け渡し、最後の痘鳴が眼を皿のようにして空に飛ぶ小さな一塊の真綿を迎えるのだ。そして見送って、蜂が何処へ飛び込んだか見定めるのだ。

痘鳴は、とうとう蜂の飛び込んだ芒原を突きとめた。あったあった、と狂喜の叫びをあげる。一同、そこへ走りよって見ると、芒原が日向に面して緩く傾斜になっているところに、蜂の穴があった。その穴を出入りする幾百匹とも知れない親蜂の数を見て斜酣は、これはなかなかの大物に違いない。迂闊には、手は出せない、と言って腕組みするのである。

ややあって驚いたことに斜酣は、上着を脱ぎワイシャツを取り、ズボンから股引まで脱いでズロース一つの丸裸になってしまった。