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Japanische Klassiker mit Furigana

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こさかいふぼくしゅうはしがき

少年科学探偵

小酒井 不木

Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme

Aozora Bunko

こう思うと、私は思わず立ちあがって、室の中をあちらこちら歩いて、いかなる方法を講ずべきかを色々と考えました。こんなとき俊夫君がいたら、うまいことを考えてくれるだろうに、その肝心の俊夫君がいないのであるから、私も面食らわざるを得ませんでした。いっそ、警視庁へ電話をかけて小田さんの後援を仰ごうかとも思いましたが、拳骨団が富田氏へ送った脅迫状のことも思い出され、富田氏の来られるまで待とうと決心しました。

富田氏邸を先へ出られた夫人がもう来られてもよかりそうであるのに来られないのは、やはり悪漢たちのために誘拐されたのであろう。拳骨団は、富田氏の坊ちゃんを誘拐し、俊夫君を誘拐し、次いで富田夫人を誘拐したのである。こう考えると私は、拳骨団の行動がにくらしくてなりませんでした。といって私はどうにも仕様がありません。むなしく切歯扼腕するより他はありませんでした。

程なく、自動車の音が聞こえたので、もしや私は富田夫人が来られたのではないかと外へ出てみますと、やっぱりそれは富田氏自身でありました。氏は心配そうな顔つきをして、

「家内は来ませんでしたか?」

と尋ねました。