Japanische Klassiker mit Furigana
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こさかいふぼくしゅうはしがき
少年科学探偵
小酒井 不木
Lesen Sie 少年科学探偵 (こさかいふぼくしゅうはしがき) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.885 Zeichen · 308 Bildschirme
「ところが昨晩帰りましたら、父はどうしたわけかたいへん怒って、私たちを病室へ入れてくれませんでした。斎藤さんが出てきて、明日の朝先生の機嫌のよい時お会いになった方がよいでしょうと申しましたので、私と兄とは別々の室に寝ました。私は旅の疲れでぐっすり眠りまして、今朝婆やが、父の殺されたのを知らせてくれるまで何も知らずにおりました」
令嬢はここで言葉を切り、俊夫君の顔を見つめて、さらに言葉を続けました。
「事情を聞いてみると、何でも父は昨夜一時頃に、その時まで看護していた斎藤さんに、兄を起こして連れてきてくれと申したそうでございます。兄が行きますと、父は薄暗い室に蒲団に顔をかくして寝ておりましたそうですが、斎藤さんを寝させてから、二人きりになると、ろくに兄の顔も見ないで、兄に向かって荒い言葉を使ったそうです。
すると兄もそれに対して言い争ったのだそうですが、およそ十分ばかりして、別に話の要領を得ずに再び自分の居間へ帰って寝たそうです。ところが今朝父は手拭いで首を絞められて冷たくなっておりまして、しかも、その手拭いには、兄が滞在していた須磨の××旅館の文字がついておりましたので、警視庁から来られた刑事は、兄を嫌疑者として拘引してゆかれました」