Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.130 Zeichen · 422 Bildschirme
ベルをおすまで、だれもはいってこないように。」
辻野氏が命じますと、ボーイ長は一礼して立ちさりました。しめきった部屋の中に、ふたりきりのさし向かいです。
「明智さん、ぼくは、どんなにかきみに会いたかったでしょう。一日千秋の思いで待ちかねていたのですよ。」
辻野氏は、いかにもなつかしげに、ほほえみながら、しかし目だけはするどく相手を見つめて、こんなふうに話しはじめました。
明智は、安楽イスのクッションにふかぶかと身をしずめ、辻野氏におとらぬ、にこやかな顔で答えました。
「ぼくこそ、きみに会いたくてしかたがなかったのです。汽車の中で、ちょうどこんなことを考えていたところでしたよ。ひょっとしたら、きみが駅へ迎えに来ていてくれるんじゃないかとね。」
「さすがですねえ。すると、きみは、ぼくのほんとうの名まえもごぞんじでしょうねえ。」
辻野氏のなにげないことばには、おそろしい力がこもっていました。興奮のために、イスのひじ掛けにのせた左手の先が、かすかにふるえていました。
「少なくとも、外務省の辻野氏でないことは、あの、まことしやかな名刺を見たときから、わかっていましたよ。