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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふじょう

恐怖城 他5編

佐左木 俊郎

Lesen Sie 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.735 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

「これでもういいでしょう?」

紀久子は恥ずかしくてならないように、顔を真っ赤にして言った。

「ありがとう! それじゃ、帰ろうか?」

「帰りましょう。平吾を寒いところに待たしておいちゃ、かわいそうだから」

正勝と紀久子とは揃って席を立った。

「正勝さん! おれらは本当に、あなたさまを神さまのように思っているでがすよ」

「お嬢さま! あなたさまも、ぜひとも正勝さんと一緒になってくだせえましよ。おれらのお願いですから」

開墾地の人たちはそんなことを言いながら、正勝と紀久子とを戸口へ送っていった。

5

開墾地の人たちは炉端へ戻ると、互いにその赤い顔を見合わせた。

「どうも、お嬢さまは少し気が変になっているようじゃねえかな?」

喜代治が低声に言った。

「それさよ。いくらなんでも、森谷家のお嬢さまが正勝の手紙一本で大金を持って駆けつけてきたり……」

「酒を飲んで踊りを踊るなんて、気がどうかしていなけりゃ……」

「正勝さんが偉いからだよ。それで、正勝さんの言うことなら、お嬢さまはなんでも聞くのだよ」

吾助爺がぼっそりと言った。

「しかし、正勝さんも少し気がどうかしているのじゃないかなあ。