Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
さすが高廉もこれにはガックリ自信を失って、急遽、隣の東昌と寇州の二州へ援軍の急を求めた。
「二州の奉行は、いずれもわが従兄の高大臣におひきたてをうけた者だ。大挙、かれらが援けに来れば」
と、それからは一切、城門の鉄扉を閉じ、壁を高うし、殻の如くただ守っていた。しかし城塁の中ではこんどは不思議な現象がおこりだしていた。冬なのに蛇トカゲの爬虫類がうようよ這いまわり、毒蛾、サソリ、赤蟻、種類も知れぬ毒虫が群れをなして兵の眠りまで苦しめる。さてはこれも一清の妖術攻勢だなと、高廉は必死な咒を行ってみたが、さっぱり自分の破邪の印には効き目がない。――時も時、こんなところへであった。
「――東昌、寇州の援軍がつきましたぞ!」と、望楼番の歓声だった。
「来たか」
と、彼が雀躍りしたのもむりはない。
高廉も望楼へあがってみた。打ち見れば、暁の曠野には、敵の梁山泊軍が、算をみだして騒いでいる。
おそらくは寝込みの朝討を食ったものか。支離滅裂となって逃げまどう中を、あざらかな紅い州旗を朝陽にかがやかせ、約三、四千の州軍がその中を割って、はや城壁の下まで来ていた。
「開けろ、開けろ。