Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
よろしく即時ご追放あッてしかるびょう存じまする」
「まあ、まあ。そういわんで、こんどだけは慈悲の眼で見てやれんかのう」と、智真長老は慰撫一方のていで努めていう。
「――大檀家の趙大人のお顔もあることじゃし、明日ともなれば、わしから智深にきびしく諭戒を加えて、以後きっと、慎ませようで」
囂々たる不平はたいへんなものだったが、長老の鶴の一と声。ぶつぶつ引き退がるしかなかった。
翌朝。――智深はむっくり起きに、蔵堂裏の竹林へ出て、こころよげに放尿していた。そこへ上人のお召しときたので、彼は大慌てに後へついていき、畏る畏るその座下にうずくまった。
「これっ智深。おまえはどうも困ったやつ。察するに病持ちだな」
「いいえ、体はこの通り人一倍丈夫ですが」
「何をいうぞ忘れッぽいという一病があると申すのじゃ。得度のさい授けた五つの戒と、三帰を忘れたの」
「あ。病とはそのことで」
「さればじゃ。昨夜の大酒乱行はそも何事ぞ。山門の清規を破って、あのざまは」
「もう、しません」
「きっとか。以後忘れないか」
「つつしみまする。はい。きっと、つつしみまする」
しおしおと、智深は禅床へ引き退がった。