Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
喪旗はとりでの春を革め、僧は河北の一傑を語ること
それを、誰々かといえば。
樊瑞――あだ名を(混世魔王)
李袞――あだ名を(飛天大聖)
項充――あだ名を(八臂那)
という者たちで、いずれも投げ鎗や投げ刀の達人だった。中でも混世魔王の樊瑞は、丸型の楯をよく使い、また、道教の術を究めた方術師でもあった。
「なアおい、春だよ。もう当分は、修羅場もあるめえぜ」
「まったく、殺し合いにも、少し飽きたな」
「ごらんよ、水寨の辺を。柳はみどりの新芽を吹き、杏花や桃も笑いかけてる」
「むむ、女衆や年寄りの畑打ちも始まったね」
殺伐な男どもにも、春は人並な多情多感をそそるらしい。あちこちの若草にころがって、ここ、ちょっと途ぎれていた血臭い修羅場を忘れかけていた。
ところが。
例の対岸の見張り茶屋にいる見張り役の朱貴が、ある日一人のひょろ長い痩せッぽちの男を泊内へつれて来た。州生れの金毛犬とアダ名のある段景住という者で、
「どうか、お仲間の端に加えておくんなさい。てまえ、なんの能もありませんが、そのかわり天下に二頭とない名馬をお土産に持ってまいりました」
と、いう。
しかし彼は、その名馬とやらを、ここへ持って来たわけではない。途中で横奪りされてしまったというのである。