Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
内庭の向うを覗くと、なるほど、斑竹のすだれ越しに、花瓶の花、四幅の山水の掛軸、香卓、椅子などが透いてみえる。――燕青は禿の女の子の手へ、そっとおかねを握らせた。
「たのむから、べつな部屋へ、ちょっと、おっかさんを呼んでくれないか」
やがてのこと、ご内緒のおかみは、燕青が待っている前へやって来たが、もとより知っているはずはない。まじまじと、ただ怪訝顔である。
「ああ、お久しぶりです、おっかさん。ひと頃より、少しお肥りになりましたね」
「たれなのさ、いったいおまえは」
「張ですよ。いやだなあ。忘れちゃっては」
「張って? ……張だの、王だの、李なんて名は、世間にありすぎるよ」
「ですからさ、幇間の張のせがれの、張二なんで」
「じゃあ、太平橋のそばにいた、あの唐子髷でチョコマカしていた子がおまえかい」
「へえ、そのご東京を飛び出しましてね」
「どこへ行ってたの」
「北京府の紫雲楼で一ト修業してまいりました」
「紫雲楼といえばおまえ、北京では一流のお茶屋じゃないか。だけど去年、焼けたというはなしじゃないか」
「へえ、それで田舎茶屋を稼ぎ歩いていますうちに、燕南から河北では一番の大金持ッていう旦那のごひいきになりましてね、久しぶりに、旦那のお供で、当地へやってまいりましたようなわけ。