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Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

すでにこの時、州長官の手勢と役人たちは、梁山泊の徒とあっては聞き捨てならず、全山の警邏を招集して、四方に配備を布いていた。ぐずぐずしていれば県道の城門を閉められる惧れもある。盧俊儀は李逵一人にかまってはいられないと思った。

「どうぞ、ご一同は先へ行ってください」――言い出したのは穆弘である。「どうせ、李逵のこと。何か道草を食ってるに違いない。てまえが探して連れ戻ります」

「たのむ」

と盧俊儀たちは、穆弘にあとをまかせて、一ト足先に梁山泊へ引き取った。

ところで一方の李逵は、例の、二本の斧を旅籠から受け取って両手にぶらさげ、いつか道を間違えて、寿張県の役所の前へ来てしまった。まるで方角ちがいへ来たのだから後から慕って来る捕手もない。それにちょうど午飯時か、役所の門を覗いてみると、ここはいたって、しんかんとしていた。

「ほ……。飯時か。道理でおれの腹も減っている」

のそりのそり、彼は中へ入って行った。

「ここは空家か。人間はいねえのか」

李逵は、両の手の二丁斧を卍形に持って、役所の玄関口に突っ立った。

出て来たのは受付の小吏らしい。一ト目見るや腰を抜かしかけた。