Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

「先生、ごめんなさい、つい、つまらねえ愚痴をこぼし、面目次第もございません」

「いや、あやまるには及ばんさ。だが、わしはおまえ方の、兄弟贔屓で言いおるんじゃ。どうして、これほど立派な漢三疋が、食うや食わずでいなければならぬかと……」

「ありがとうございます。そう仰っしゃってくださるなあ先生だけだ。もし先生みてえなお方があって、こんな漢どもでも、腕と根性ッ骨を、気前よく束で買っておくんなさる人でもあれやあだが……まずねえなア、今の世じゃあ」

「いやある」

「ありますかえ、先生」

「なきにしもあらずだ。――いッそ、梁山泊へ行ってみたらどうだ」

「だめ、だめ」

兄弟三名、三人ともに、鼻っ先で笑いながら、手を振った。

「そんな智恵なら、なにも先生に教えられねえでも、朝夕に眺めている梁山泊、とうに、そッちへ転げ込んでいますが、あそこには、白衣秀士王倫ていう気に食わねえ野郎が首領に坐っているでしょう。気の小ッけい、侠気も義もねえ男だと聞いています。いくら飢じいッからって、そんな泥臭え野郎の下にゃあ付きたくありませんからね」

「よく言った。その背骨を失ったらもう漢はない。では何か、もしここに、腹から心服できる者があって、かりにおまえ方の漢を見込んだうえ、買うといったら、どうなさる?」