Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
渡って、それきりどこかへ姿を没してしまった。
「――それからはまた、流浪の旅さ。より以前には、延安府で提轄(憲兵)をつとめていたころ、ふと持ち前の腕力をふるッたのがもとで、五台山へ登って頭をまろめ、以後心を入れ代えますと、仏さまにも亡母にも誓ったけれど、どうもいけない。何がわが輩をこうさせるのか、元来、わが輩の持つ業悪なのか。おとなしく飲んで眠って、太平楽に構えていようと思うのだが、何かが来ては、それを突ッつき起してしまうらしい」
魯智深の述懐のあとで、楊志はいった。
「せっかく、まともに立ち返ろうとしている者を、突ッつき起す奴は、世の悪役人だ。いや、拙者の場合は、やや事情も違うが」
彼もまた、ここに至るまでの、逐一を打明けて、二龍山を目あてに落ちてきたわけを話した。
「そいつは、偶然な一致だったな」
と、智深は手を打って、
「じつはわが輩も、二龍山の宝珠寺こそ、世を忍ぶにはもってこいな場所と考え、山寨の頭、龍に会わんものと、訪ねていった」
「じゃあもう、山寨にお住居なので」
「ところが、龍のやつ、どうしても顔を見せん。ただ、麓で試合をしたうえ、おれに勝ったら、客分と敬まって、山寨へ迎えようと、手下に伝言させてきた。