Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
お互い吏務にたずさわる者として、こんな苛烈な上命には思いやらるるよ。……よろしい。当県の手勢もあげて、すみやかに、一味を縛め捕るようにしてやろう。宋江、すぐ計らいを取りはこべ」
「承知いたしました。……が、事洩れては仕損じます。黄昏れを待って、疾風のごとく襲いましょう。名主の晁さえ召捕れば、あとの六名に、さして手間暇はいりません」
「そこは任せる。だが、どうも解せんな」
「何がですか」
「東渓村の名主といえば、世評もよく、役署向きにも、従来何らの悪名は聞えていない。……それがこんな強盗事件の張本人とは」
「人間はわからぬものです。だれが、どんなことを、腹の中では考えているやら」
「はははは。皮相だけの観察では、偵察長など一日も勤まるまいな。……そうだ、さっそく偵察長や捕手頭を、別室へ呼んでくれい。わしからも督励しよう」
知事の文彬は、文字どおりな選良だった。一同の顔が揃うと、べつな公堂へ出向いて、事件の重大性を説明し、また一場の訓示を垂れて励ました。
それから一刻ほど後には、早くも庁の広場に、偵察長以下、捕手陣の勢揃いが密やかに行われていた。
捕手頭の与力は二人だ。