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Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

黒地に金の箔を散らし、それに密陀絵具でかささぎが画いてある細弓だった。ぷーんと、弦鳴りをひとつ調べ、矢をつがえて、花栄はあたりの人へいった。

「ほんの余興にすぎませんが、これで空行く雁のあたまを射てみましょう。仕損じたらおわらい下され」

人々は顔見合せた。

ゆうべのことがある。花栄の気もちはわかるが、片腹いたいとする風が誰にも見えた。

しかし、矢は弦に、はやまんまると、弓はひきしぼられていた。頭上へかかる一ト連の雁がねがあった。花栄はさけんだ。

「あの三番目を射る!」

びゅんと、弦は返った。そして、矢はたしかに三番目に飛んでいた雁を射て地へ落ちてきた。すぐ兵をやって拾わせてみると、何と、矢もまさに雁のあたまを見事に射抜いていたのであった。

いらい梁山泊のうちでは、花栄をさして、

神臂将軍

と呼び、また、むかしの養由基もおよぶまいほどな名人であるともいって、その弓の神技を疑う者はなくなった。

義の仲間では、席次、つまり階級が厳格だった。やがて席次がさだめられる。――すなわち従来の首席や軍師の座にはかわりもないが、秦明は花栄の妹を妻としているので、花栄に上席の五番目をゆずり、彼は六番目になった。