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Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

放つやいな、鏑矢は澄みきッた大気を裂いて、はるか江の彼方へ唸って消えた。

戴宗は、先へ気が急がれてきたので、「帰りに寄ろう、呉用によろしく」とばかり、軒さきを出て、馬の手綱を解きかけた。

「とんでもねえ、やるもんか」

朱貴は、その手綱を奪いとって。

「くそ、友達がいもねえ人だ。宋江さまを、見ごろしにしていいつもりか」

「だからこそ、急ぐのだ、一刻も早くと、気が気でない」

「こっちも、こうしてはいられねえのだ。さっ、梁山泊へ行ってくれ。おれと一しょに、山の聚議庁へ行って、仲間一同へ話してくんなせえ」

「そんな道くさはしておられん」

「何が道くさだ。来ねえといっても連れてゆく」

「えいっ、ききわけのない奴」

戴宗は神速の甲馬の上に跳び乗った。そして鞭で、朱貴をしッぱたいたが、離せばこその朱貴だった。遮二無二、馬のしりへよじ登り、うしろから戴宗に組みついて、ふたたび大地へ諸仆れにころげ落ちた。

こんな間に、はやくも江上には、かぶら矢の合図にこたえ、緑旗紅旗の速舟の影が十二、三ぞう白波を切ってこなたの岸へ近づいていた。

軍師呉用にも千慮の一失。

探し出す偽筆の名人と印刻師のこと