Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
そして最後に――ややおくれて飛んで来た二挺斧を持った男も、
「やっ、宋先生か。やれやれ! これでおれたちもほっとした。おいっ劉唐、峠へ出て、早くこのことをみんなに知らせろ」
と、血ぶるいして言った。これなん黒旋風の李逵だったのである。二挺斧は生々しく血塗られていた。
宋江はほっと、蘇生の思いにくるまれたものの、まだ夢に夢見る心地を、たゆたわせて、
「どうしたわけです。いったい、どういうわけで、諸子がここへは?」
と、面々の姿を見まわすばかりだった。
「いや、よくこの李逵をお叱りなさるが、先生くらい、人に世話を焼かすお方もありませんぜ」
と、李逵は例のごとき打ッつけ調子で、ざっと次のようなわけを話した。
さきに宋江が、ただ一人で梁山泊を立つや、軍師呉用も晁統領も、そのあとからすぐ一隊を組織して、おなじ城県へ潜行していた。
かならず宋江の身に事が起る。悪くすれば官の罠に陥ちる。さすれば、兇変を聞いてから馳けつけたのでは間にあわない――という見通しからである。そしてその観測は外れなかった。
この夜、彼らは宋家村で同勢を三手に分け、一手は宋江の急を救うため還道村の山中へ分け入り、また一方の隊は宋家の屋敷から、宋江の弟宋清と老父の二人を助け出し、これはその場から警固を付けて、まっ先に、梁山泊へ送ってしまったものである。