Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
「まあ、まあ」と、宋江はその背をたたいて「そう泣くなよ、李逵。その気もちは、他人のわしにもうれしいものだ……。だが、統領、軍師以下、みな難色を示しておられるのは、万一のばあいを怖れるからだ。……もしきさまが、わしのいう三つの条件を、かたく守ると約束するなら、宋江からご一同へたのんでやるが」
「ど、どういう約束ですえ? 三つの条件とは」
「第一には、道中一滴の酒も飲まないこと」
「ようがす! やめよう!」
「第二、きさま一人では、何をやらかすか分らぬゆえ、蔭の者一人をこっそり尾行てやるとする」
「それも合点だ。して第三は」
「君がお得意の得物――あの二つの板斧だが――それは帰泊の日まで、呉用軍師のお手許へ預けてゆくことだ」
聞いていた一同は、大いに笑った。おそらくそれだけは手放すまい。李逵にすれば、抱いて寝もしたい子みたいなもの。と思っていたが、李逵はそれもまた約束した。こうなっては、宋江の口添えにもなることだし、彼の願いは一同で承知してやるほかはない。
こういういきさつから李逵もまた、やがて大寨の友としばしの別れを告げ、その故郷、沂州沂水県へと、野太刀一本の身軽な姿で、旅立って行ったのだった。