Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
と魯提轄は、ベッと唾でもするように唇を鳴らして「――鄭の大旦那なんてご丁寧にいうから、どいつのことかと思ったら、あの豚殺しのデブ野郎だったのか。ようし、わが輩の耳に入った以上、ただではおかん」
魯達は、連れの史進と李忠へ向って。
「お二人とも、ここで飲んでいてくださらんか。一ト走り飛んでいって、その悪党めを一ツうんと懲らしてまいるから」
史進は、彼の短気なのに、呆れ顔だった。
「まあ、明日のことにでもなすったらどうです。せっかく今日は三人邂逅の愉快な鼎座。酒も話もまだこれからなのに」
「なるほど。それもそうか――」魯達はやっと、思い直した態で。「……じゃあ、ここでわが輩が持ち合せの五両を出す。すまないが貴公たちも、この不愍な酒楼芸人のために、一夕の歌でも唄わせたと思って、餞別をやってくれんか。……それを路銀に故郷へ帰してやりたいと思うが」
「おお、よいところへお気がついた」
史進はすぐ十両出した。だが、膏薬売りの李忠には、ちょッと辛い。しぶしぶ二両ほど卓の上へおくのを見て、魯達は爪の先で、それをぽんと弾き返した。
「何だ、吝ッたれやがッて、二両ばかしとは。