Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

「だめだっ、捕手頭ッ、それじゃあ、ここの官馬はお渡しできねえ」

前へ廻って大手をひろげ、俄に立ち騒ぐ牧夫の群れを、朱貴、朱富、李逵のそれぞれは、

「なにを言やがる、邪魔だてして、蹴ころされるな」

と、鞭をふるッて、払い退けた。

どうしてこれを、遮ぎられよう。あッというますらありはしない。茫々たる牧の平原を、東へ、ただ見る四騎、八頭の駒は、もう星の夜の彗星のごとく遠く小さくなっていた。さらにはこの四人が、その夜、またたくうちに先の箱馬車に追いついたことも間違いなかろう。かくて万里の外ほどではないが、日ならずして、彼らは、山東梁山泊の江畔に行き着き、そこの生々たる夏の風に、初めてほッと旅焦けの顔を吹かれていたことだった。

首斬り囃子、街を練る事。並びに、

七夕生れの美女、巧雲のこと

無頼の徒、さすらいの子、いわば天涯無住の集まりでも、なにか心の拠りどころは欲しいものか。

いつとはなく梁山泊の聚議庁の奥所には、星を祠った一宇の廟――

天星地契

と額を打った道教まがいの祭壇ができていた。そして一味の同志を星になぞらえ、その数だけの燈明をつらねて、なお新入り仲間を迎えるごとには一燈一燈の数を加えてゆくを例とし、その星数もやがてはここに、天星、地星、百八星の宿業を、地上のまたたきとして見る日も近いかとながめられる。